芸術運動 · 1400年頃〜1600年頃 · イタリア
ルネサンス美術:三大巨匠からボッティチェリまでの絵画
ルネサンス美術とは、15世紀初めにイタリアのフィレンツェで始まり、古代ギリシャ・ローマの美術と理想をよみがえらせた芸術運動です。1600年頃まで続き、1500年頃〜1530年頃に盛期ルネサンスと呼ばれる頂点を迎えました。ルネサンス(ルネッサンス)の画家には、三大巨匠のレオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロのほか、サンドロ・ボッティチェリやティツィアーノがいます。
ルネサンス絵画は、遠近法(線遠近法)で奥行きのある自然な空間をつくり、本物らしく理想化された人物を描きました。絵具も卵テンペラから油彩へと移っていきました。レオナルドの《モナ・リザ》には、輪郭線を使わずに光から影へとなだらかに移るスフマートが見られます。15世紀末には北ヨーロッパにもルネサンスが広がり、その美術は北方ルネサンスと呼ばれます。
下に並ぶルネサンス美術の絵画と作品2,096点は、すべてパブリックドメインで、無料でダウンロードできます。
選定・執筆:Pavel Mazuelas2026年11月5日更新
ルネサンス美術のすべての絵画と作品
宗教画、肖像画、神話画、歴史画、寓意画。すべてパブリックドメインで、無料でダウンロードできます。
ルネサンスの有名な絵画
フィレンツェ、ローマ、ヴェネツィアで生まれたイタリア・ルネサンス美術の代表作です。作品をクリックすると、拡大して見たり、無料でダウンロードしたりできます。
ルネサンスの代表的な画家
三大巨匠のレオナルド、ミケランジェロ、ラファエロから、ヴェネツィアのベッリーニ、ティツィアーノ、ヴェロネーゼまで、ルネサンスの9人の巨匠です。名前のリンクから、それぞれの作品をすべて見られます。
レオナルド・ダ・ヴィンチ1452〜1519年。画家であり、技術者、科学者でもありました。フィレンツェのヴェロッキオのもとで修業し、1480年代にミラノへ移って《最後の晩餐》を描きました。未完に終わった作品も多く残っています。
ミケランジェロ1475〜1564年。ロンドン・ナショナル・ギャラリーによれば、同時代の人々から天才と認められた最初の芸術家です。ギルランダイオのもとで画家として修業し、1508年から1512年にシスティーナ礼拝堂の天井画を描きました。
ラファエロ1483〜1520年。ウルビーノに生まれ、フィレンツェで名を上げ、1508年からはローマで教皇ユリウス2世のために働きました。ロンドン・ナショナル・ギャラリーは盛期ルネサンス最高の画家と呼んでいます。37歳で亡くなりました。
サンドロ・ボッティチェリ1445年頃〜1510年。フラ・フィリッポ・リッピに学んだフィレンツェの画家で、主にメディチ家とその周辺のために制作しました。1481年には教皇に招かれてローマへ行き、システィーナ礼拝堂の壁にフレスコ画を描いています。
ティツィアーノ1490年頃〜1576年。ロンドン・ナショナル・ギャラリーによれば、16世紀ヴェネツィア最大の画家で、顧客の多くが国外にいた最初の画家です。皇帝カール5世の首席画家になりました。
ピエロ・デッラ・フランチェスカ1415/20年頃〜1492年。サンセポルクロ出身の画家・数学者です。冷ややかな色彩、幾何学的な構図、正確な遠近法が、作品に瞑想的な静けさを与えています。ウルビーノ公のために制作しました。
ジョヴァンニ・ベッリーニ1435〜1516年。最も影響力のあったヴェネツィアの画家の一人で、自然な光とやさしい聖母子像で知られます。デューラーは1506年頃、ベッリーニを「誰よりも優れた画家」と書き残しています。
フラ・アンジェリコ1417年から活動、1455年没。ドミニコ会の修道士で、フィレンツェの初期ルネサンスを代表する画家の一人です。線遠近法を用い、サン・マルコ修道院のフレスコ画を描きました。
パオロ・ヴェロネーゼ1528〜1588年。ヴェローナに生まれ、1550年代初めにヴェネツィアへ移って、教会や宮殿、ヴィラを装飾しました。ロンドン・ナショナル・ギャラリーは、その世界観を古典的で調和がとれていると評しています。
ミケランジェロの絵画
ミケランジェロは1508年から1512年にかけて、教皇ユリウス2世のためにシスティーナ礼拝堂の天井画を描きました。ヴァチカン美術館によれば、だまし絵で描いた建築の枠組みの中に『創世記』の9つの物語を配しています。ロンドン・ナショナル・ギャラリーは、未完の《マンチェスターの聖母》を、ミケランジェロの現存する絵画のなかでおそらく最も早い作品としています。
ルネサンス絵画の女性像
ルネサンスの画家たちは、女性の肖像を、真横から描く厳格な形式から、見る人のほうへ体を向けた姿へと変えていきました。クラクフ国立美術館によれば、レオナルドの《白貂を抱く貴婦人》は4分の3正面の向きによって、それまでの肖像画にない生命感をモデルに与えています。
ルネサンス絵画の天使
ルネサンスの宗教画では、天使が神のお告げを伝え、歌い、見守っています。ロンドン・ナショナル・ギャラリーによれば、ボッティチェリの《神秘の降誕》では、オリーブの枝を持った12人の天使が、開かれた天の金色のドームを囲んで輪になっています。
ルネサンス絵画の特徴と見分け方

線遠近法
地面に転がる折れた槍が、奥へ遠ざかる格子の線に沿って並んでいます。ロンドン・ナショナル・ギャラリーによれば、ウッチェロは線遠近法の先駆者でした。線遠近法とは、アルベルティが1435年に記述した、平行な線が地平線上の1点に集まるように描く方法です。
サン・ロマーノの戦い(ロンドンの板絵)、パオロ・ウッチェロ

古代ギリシャ・ローマの美術
ウフィツィ美術館によれば、ボッティチェリはヴィーナスの恥じらうポーズを古代の彫像から、2人の風神をロレンツォ・イル・マニフィコが所有していた古代の宝石から借りています。古代の美術は、ルネサンスの芸術家たちにとっての手本でした。
ヴィーナスの誕生、サンドロ・ボッティチェリ

やわらかな光と影(スフマート)
口元や目尻を見ると、くっきりした輪郭線がないことがわかります。ルーヴル美術館によれば、レオナルドのスフマートは薄い絵具の層を重ねて生まれる煙のような効果で、輪郭も明暗の対比もごく微妙です。
モナ・リザ、レオナルド・ダ・ヴィンチ

均衡と調和
聖母と2人の幼子が、安定したピラミッド形をつくっています。ウフィツィ美術館はこの構図の源をレオナルドに求め、ゲッティのAATは構図の秩序、対称、均衡、調和を盛期ルネサンスの特徴に挙げています。
ひわの聖母、ラファエロ

彫刻のような人体
ウフィツィ美術館によれば、ミケランジェロはこの聖家族を彫刻のように構想しました。ねじれた体は、1506年にローマで発掘されたラオコーン像などの古代の大理石彫刻に学んだものです。
聖家族(ドーニ・トンド)、ミケランジェロ

ヴェネツィアの色彩と風景
ジョルジョーネの《テンペスタ(嵐)》では、嵐の風景そのものが真の主題です。アカデミア美術館はこの絵をヴェネツィア絵画の新しい牧歌的なジャンルの原型と呼び、ロンドン・ナショナル・ギャラリーはジョルジョーネの深みのある濃密な色彩を称えています。
テンペスタ(嵐)、ジョルジョーネ
ルネサンス美術の前と後:美術史の流れ
ゴシック美術1150年頃〜1500年代
ルネサンス美術1400年頃〜1600年頃
北方ルネサンス15〜16世紀
マニエリスム1520年頃〜1600年頃
バロック美術1590年頃〜1750年頃
ルネサンス美術とゴシック、マニエリスムの比較
| 比較項目 | ゴシック美術 | ルネサンス美術 | マニエリスム |
|---|---|---|---|
| 年代 | 1150年頃〜1500年代 | 1400年頃〜1600年頃 | 1520年頃〜1600年頃 |
| 人物 | 流れるような衣をまとった細長い人物 | 重さと量感のある、本物らしく理想化された人物 | 細長く優美で、わざとらしいポーズの人物 |
| 空間と色彩 | 金地と豊かな色彩 | 線遠近法、自然な光、均衡のとれた構図 | 複雑で人工的な構図、不自然で装飾的な色彩 |
| 代表作 | ジョット《オニサンティの聖母》 | レオナルド《モナ・リザ》 | ブロンズィーノ《愛の寓意》 |
| 代表的な画家 | ジョット、シモーネ・マルティーニ、ジョヴァンニ・ディ・パオロ | レオナルド、ミケランジェロ、ラファエロ、ボッティチェリ、ティツィアーノ | ポントルモ、ブロンズィーノ、パルミジャニーノ、エル・グレコ |
ルネサンス絵画の代表作と画家の一覧
ルネサンスの有名な絵画を、作者、制作年、現在の所蔵先とともにまとめました。
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| 作品名 | 画家 | 制作年 | 技法・素材 | サイズ | 所蔵先 | 都市 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| モナ・リザ | レオナルド・ダ・ヴィンチ | 1503年頃〜1519年 | 油彩・ポプラ板 | 79.4 × 53.4 cm | ルーヴル美術館 | パリ |
| 最後の晩餐 | レオナルド・ダ・ヴィンチ | 1495〜1498年 | セッコ(乾いた漆喰の壁画) | 460 × 880 cm | サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院 | ミラノ |
| アダムの創造 | ミケランジェロ | 1508〜1512年 | フレスコ | 280 × 570 cm | ヴァチカン美術館(システィーナ礼拝堂) | ヴァチカン市国 |
| ヴィーナスの誕生 | サンドロ・ボッティチェリ | 1485年頃 | テンペラ・カンヴァス | 172.5 × 278.5 cm | ウフィツィ美術館 | フィレンツェ |
| 白貂を抱く貴婦人 | レオナルド・ダ・ヴィンチ | 1490年頃 | 油彩・板 | 54 × 40.3 cm | クラクフ国立美術館(チャルトリスキ美術館) | クラクフ |
| プリマヴェーラ(春) | サンドロ・ボッティチェリ | 1480年頃 | テンペラ・板 | 207 × 319 cm | ウフィツィ美術館 | フィレンツェ |
| ウルビーノのヴィーナス | ティツィアーノ | 1538年 | 油彩・カンヴァス | 119 × 165 cm | ウフィツィ美術館 | フィレンツェ |
| 眠れるヴィーナス | ジョルジョーネとティツィアーノ | 1508年頃〜1510年 | 油彩・カンヴァス | 108.5 × 175 cm | ドレスデン国立古典絵画館 | ドレスデン |
| システィーナの聖母 | ラファエロ | 1512〜1513年 | 油彩・カンヴァス | 269.5 × 201 cm | ドレスデン国立古典絵画館 | ドレスデン |
| テンペスタ(嵐) | ジョルジョーネ | 1504年頃 | 油彩・カンヴァス | 82 × 73 cm | アカデミア美術館 | ヴェネツィア |
| 死せるキリスト | アンドレア・マンテーニャ | 1483年頃 | テンペラ・カンヴァス | 68 × 81 cm | ブレラ美術館 | ミラノ |
| カナの婚礼 | パオロ・ヴェロネーゼ | 1562〜1563年 | 油彩・カンヴァス | 677 × 994 cm | ルーヴル美術館 | パリ |
| 聖家族(ドーニ・トンド) | ミケランジェロ | 1505〜1506年 | テンペラ・板 | 直径120 cm | ウフィツィ美術館 | フィレンツェ |
| ラ・フォルナリーナ | ラファエロ | 1519年頃 | 油彩・板 | 87 × 63 cm | バルベリーニ宮国立古典絵画館 | ローマ |
| キリストの洗礼 | アンドレア・デル・ヴェロッキオとレオナルド・ダ・ヴィンチ | 1470年頃〜1475年 | テンペラ・油彩・板 | 177 × 151 cm | ウフィツィ美術館 | フィレンツェ |
| ひわの聖母 | ラファエロ | 1505年頃〜1506年 | 油彩・板 | 107 × 77.2 cm | ウフィツィ美術館 | フィレンツェ |
| ヴィーナスとマルス | サンドロ・ボッティチェリ | 1485年頃 | 卵テンペラ・油彩・板 | 69.2 × 173.4 cm | ロンドン・ナショナル・ギャラリー | ロンドン |
| 聖愛と俗愛 | ティツィアーノ | 1515〜1516年 | 油彩・カンヴァス | 118 × 278 cm | ボルゲーゼ美術館 | ローマ |
| 聖アントニウスの苦悩 | ミケランジェロ | 1487年頃〜1488年 | テンペラ・油彩・板 | 47 × 34.9 cm | キンベル美術館 | フォートワース |
| カール5世騎馬像 | ティツィアーノ | 1548年 | 油彩・カンヴァス | 335 × 283 cm | プラド美術館 | マドリード |
| レヴィ家の饗宴 | パオロ・ヴェロネーゼ | 1573年 | 油彩・カンヴァス | 560 × 1309 cm | アカデミア美術館 | ヴェネツィア |
| キリストの鞭打ち | ピエロ・デッラ・フランチェスカ | 1459年頃 | テンペラ・板 | 67.5 × 91 cm | マルケ国立美術館 | ウルビーノ |
| 神々の饗宴 | ジョヴァンニ・ベッリーニとティツィアーノ | 1514年/1529年 | 油彩・カンヴァス | 170.2 × 188 cm | ワシントン・ナショナル・ギャラリー | ワシントンD.C. |
| ユピテルとイオ | コレッジョ | 1530年頃 | 油彩・カンヴァス | 162 × 73.5 cm | ウィーン美術史美術館 | ウィーン |
| サン・ロマーノの戦い(ロンドンの板絵) | パオロ・ウッチェロ | 1438年頃〜1440年 | 卵テンペラ(一部油彩)・ポプラ板 | 182 × 320 cm | ロンドン・ナショナル・ギャラリー | ロンドン |
ルネサンス美術についてのよくある質問
ルネサンス美術とは?簡単にいうと?
ルネサンス美術とは、古代ギリシャ・ローマの美術と理想をよみがえらせた美術で、1400年頃のイタリアで始まりました。「ルネサンス」はフランス語で「再生」を意味します。テートはルネサンスを、古典の美術と文化の再発見を受けて1400年頃からイタリアで起こった美術の大きな復興と説明しています。ロンドン・ナショナル・ギャラリーによれば、この言葉は15世紀から16世紀末までの時代と、その時代の美術様式の両方を指します。
ルネサンス絵画の特徴は?
ルネサンス絵画の特徴は、本物らしく理想化された人物、奥行きのある空間、静かで均衡のとれた構図です。古代ギリシャ・ローマの美術がその手本でした。ゲッティ研究所の『美術・建築シソーラス(AAT)』は、盛期ルネサンスの特徴として人間の偉大さ、英雄的な行為、構図の秩序、対称、均衡、調和を挙げています。ロンドン・ナショナル・ギャラリーの解説によれば、画家たちはアルベルティが1435年に記述した線遠近法で空間を組み立て、レオナルドは明暗をなだらかに変化させるスフマートで輪郭をやわらげました。
出典: ゲッティ研究所AAT:High Renaissance · ゲッティ研究所AAT:Renaissance · ロンドン・ナショナル・ギャラリー用語集:Linear perspective · ロンドン・ナショナル・ギャラリー用語集:Sfumato
ルネサンスの三大巨匠とは?
ルネサンスの三大巨匠とは、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロの3人のことです。テートによれば、ルネサンス美術が頂点(盛期ルネサンス)を迎えたのは1500年頃〜1530年頃の短い期間で、その頂点を示すのがこの3人の作品です。ロンドン・ナショナル・ギャラリーは、16世紀初めの数十年を代表する盛期ルネサンスの巨匠として、この3人にヴェネツィアのティツィアーノを加えています。
ルネサンスの三大巨匠の代表作は?
レオナルド・ダ・ヴィンチの代表作は、パリのルーヴル美術館にある《モナ・リザ》と、ミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院の食堂の壁に描かれた《最後の晩餐》です。ミケランジェロは1508〜1512年にヴァチカンのシスティーナ礼拝堂の天井画を描き、《アダムの創造》はその一場面です。ラファエロの代表作には、ドレスデン国立古典絵画館の《システィーナの聖母》や、フィレンツェのウフィツィ美術館にある《ひわの聖母》があります。
出典: ルーヴル美術館 · ルーヴル美術館:From the Mona Lisa to The Wedding Feast at Cana · 最後の晩餐美術館(チェナコロ・ヴィンチャーノ):The Last Supper · 最後の晩餐美術館(チェナコロ・ヴィンチャーノ):History · 最後の晩餐美術館(チェナコロ・ヴィンチャーノ) · ヴァチカン美術館:Sistine Chapel ceiling, central stories · ヴァチカン美術館:Sistine Chapel · ドレスデン国立古典絵画館(Google Arts & Culture) · ウフィツィ美術館
ルネサンス美術はいつからいつまで?どこで始まった?
ルネサンス美術は1400年頃にイタリアのフィレンツェで始まり、1600年頃まで続きました。テートによれば、頂点にあたる盛期ルネサンスは1500年頃〜1530年頃で、1520年頃からはラファエロやミケランジェロの後継者たちがマニエリスムへと向かいました。ロンドン・ナショナル・ギャラリーは、新しい写実的な様式の始まりをフィレンツェの画家マザッチョと彫刻家ドナテッロに見ています。様式はその後ローマやヴェネツィアへ広がり、ゲッティのAATによれば15世紀末には北ヨーロッパにも及んで、北方ルネサンスの美術を生みました。
出典: テート:Renaissance · テート:Mannerist · ロンドン・ナショナル・ギャラリー用語集:Renaissance · ロンドン・ナショナル・ギャラリー用語集:Early Renaissance · ゲッティ研究所AAT:High Renaissance · ルーヴル美術館:From the Mona Lisa to The Wedding Feast at Cana · ゲッティ研究所AAT:Northern Renaissance
ルネサンス絵画の始祖は誰?
ルネサンス絵画の始祖とされるのは、1420年代にフィレンツェで活躍したマザッチョです。ロンドン・ナショナル・ギャラリーは、彼を初期ルネサンスで最も革新的な画家、フィレンツェ派の創始者の一人と呼んでいます。マザッチョは、1世紀前のジョットと同じように光で記念碑的な人物に量感を与え、それを線遠近法と組み合わせました。同館は、彫刻家ドナテッロとともにマザッチョが初期ルネサンスのより写実的な様式をもたらしたとしています。
出典: ロンドン・ナショナル・ギャラリー:Masaccio · ロンドン・ナショナル・ギャラリー用語集:Early Renaissance · ロンドン・ナショナル・ギャラリー:Giotto
ルネサンスの代表的な画家は?
ルネサンスの代表的な画家には、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロ、ティツィアーノがいます。いずれもロンドン・ナショナル・ギャラリーが盛期ルネサンスの巨匠に挙げる画家で、同館はラファエロを盛期ルネサンス最高の画家、ティツィアーノを16世紀ヴェネツィア最大の画家と呼んでいます。それ以前の15世紀にはマザッチョ、フラ・アンジェリコ、ピエロ・デッラ・フランチェスカ、サンドロ・ボッティチェリが、ヴェネツィアではジョヴァンニ・ベッリーニとジョルジョーネが活躍しました。
出典: ロンドン・ナショナル・ギャラリー用語集:High Renaissance · ロンドン・ナショナル・ギャラリー:Raphael · ロンドン・ナショナル・ギャラリー:Titian · ロンドン・ナショナル・ギャラリー:Masaccio · ロンドン・ナショナル・ギャラリー:Fra Angelico · ロンドン・ナショナル・ギャラリー:Piero della Francesca
有名なルネサンス絵画は?
特によく知られたルネサンス絵画には、レオナルド・ダ・ヴィンチの《モナ・リザ》と《最後の晩餐》、ミケランジェロがシスティーナ礼拝堂の天井に描いた《アダムの創造》、ボッティチェリの《ヴィーナスの誕生》と《プリマヴェーラ(春)》、レオナルドの《白貂を抱く貴婦人》があります。《モナ・リザ》はパリのルーヴル美術館、《最後の晩餐》はミラノ、ボッティチェリの2点はフィレンツェのウフィツィ美術館、《白貂を抱く貴婦人》はクラクフにあり、ルーヴル美術館は《モナ・リザ》を世界で最も有名な絵画と呼んでいます。
出典: ルーヴル美術館 · ルーヴル美術館:From the Mona Lisa to The Wedding Feast at Cana · 最後の晩餐美術館(チェナコロ・ヴィンチャーノ):The Last Supper · 最後の晩餐美術館(チェナコロ・ヴィンチャーノ):History · 最後の晩餐美術館(チェナコロ・ヴィンチャーノ) · ヴァチカン美術館:Sistine Chapel ceiling, central stories · ヴァチカン美術館:Sistine Chapel · ウフィツィ美術館 · ウフィツィ美術館 · クラクフ国立美術館
初期ルネサンスと盛期ルネサンスの違いは?
初期ルネサンスはマザッチョからボッティチェリまでの、ほぼ15世紀のイタリア絵画で、盛期ルネサンスは1500年頃〜1530年頃の短い頂点です。ゲッティのAATによれば、初期ルネサンスは中世の幻想的で装飾的な様式から、古典古代の理想化された自然な世界へと向かいました。盛期ルネサンスは1490年代にフィレンツェとローマで発展し、1520年代にマニエリスムが台頭すると終わりを迎えました。ウッチェロやボッティチェリは初期、レオナルドやラファエロは盛期を代表する画家です。
出典: ゲッティ研究所AAT:Early Renaissance · ロンドン・ナショナル・ギャラリー用語集:Early Renaissance · ロンドン・ナショナル・ギャラリー:Fra Angelico · ロンドン・ナショナル・ギャラリー:Paolo Uccello · ゲッティ研究所AAT:High Renaissance · テート:Renaissance · ロンドン・ナショナル・ギャラリー用語集:High Renaissance
ルネサンス絵画の遠近法とは?
ルネサンス絵画の遠近法とは、平行な線が地平線上の1点(消失点)に集まるように描いて、平らな画面に奥行きを生み出す線遠近法のことです。レオン・バッティスタ・アルベルティが1435年にこの方法を記述し、ロンドン・ナショナル・ギャラリーはパオロ・ウッチェロをその先駆者と呼んでいます。ルネサンスの画家たちは、油彩やフレスコにも新しい使い方を見いだしました。初期イタリア絵画の主な画材だった卵テンペラは、15世紀後半にはしばしば油彩と併用されるようになり、1500年以降はあまり使われなくなりました。
出典: ロンドン・ナショナル・ギャラリー用語集:Linear perspective · ロンドン・ナショナル・ギャラリー用語集:Tempera · ロンドン・ナショナル・ギャラリー用語集:Fresco · 最後の晩餐美術館(チェナコロ・ヴィンチャーノ):The Last Supper · ロンドン・ナショナル・ギャラリー:Paolo Uccello
ボッティチェリの《ヴィーナスの誕生》とは?
《ヴィーナスの誕生》(「ビーナスの誕生」とも書きます)は、サンドロ・ボッティチェリが1485年頃に描いた絵で、海の泡から生まれた女神ヴィーナスが岸に着く場面を表しています。ヴィーナスは巨大なホタテ貝の上に立ち、西風ゼフュロスと、おそらくアウラに吹き寄せられています。ウフィツィ美術館によれば、恥じらうポーズは古代の彫像に、抱き合う2人の風神はロレンツォ・イル・マニフィコが所有していたヘレニズム時代の宝石に基づいています。カンヴァスにテンペラで描かれ、フィレンツェのウフィツィ美術館にあります。
出典: ウフィツィ美術館
システィーナ礼拝堂の天井画を描いたのは誰?
システィーナ礼拝堂の天井画を描いたのはミケランジェロで、教皇ユリウス2世の依頼により1508年から1512年にかけて制作しました。ヴァチカン美術館によれば、1508年5月8日に契約を結んで1512年10月に完成させ、教皇は11月1日のミサで礼拝堂を披露しました。だまし絵で描いた建築の枠組みの中に、光と闇の分離からノアの泥酔まで『創世記』の9つの物語を配し、その下の玉座には預言者と巫女を描いています。のちの1536〜1541年には、同じ礼拝堂の祭壇の壁に《最後の審判》を描きました。
出典: ヴァチカン美術館:Sistine Chapel ceiling · ヴァチカン美術館:Sistine Chapel ceiling, central stories · ヴァチカン美術館:Sistine Chapel
ルネサンス絵画はパブリックドメイン?無料でダウンロード・商用利用できる?
はい。ルネサンスの画家はいずれも1660年までに亡くなっているため、その絵画はアメリカでも、著作権が作者の死後70年で切れる日本やEUなどの国でもパブリックドメインです。無料でダウンロードでき、商用利用を含めてどんな目的にも使えます。ただし、美術作品の写真や公立美術館の所蔵品の複製について独自のルールを設けている国もあるため(イタリアなど)、販売や出版の前に商用利用のページで確認してください。
有名な絵画の選び方
ここで紹介する有名な絵画は、世界で最も広く知られているルネサンス絵画です。知名度は、その作品を取り上げた百科事典の記事が何言語にあるかで測り、2026年11月に確認しました。1人の画家につき3点までとしているため、レオナルドの《ジネヴラ・デ・ベンチの肖像》と《美しきフェロニエール》は、下の女性像の列で紹介しています。2人の画家による作品は、美術館が最初に名前を挙げる画家の作品として数えています(《キリストの洗礼》はヴェロッキオ、《眠れるヴィーナス》はジョルジョーネ、《神々の饗宴》はベッリーニ)。
対象は、所蔵する美術館、Wikidata、または当サイトのカタログがルネサンス美術に分類する絵画、フレスコ画、壁画で、額縁や周りの壁を含まない作品全体の画像があるものに限りました。ラファエロの《アテナイの学堂》が入っていないのはこの理由だけで、フレスコ画だけを写した画像が手に入るまでは掲載しません。ミケランジェロの《最後の審判》(1536〜1541年)はマニエリスムに分類され、北ヨーロッパの画家は別のページで紹介しています。ウッチェロの《サン・ロマーノの戦い》は3枚組の板絵の1枚で、ここではロンドンにある1枚を掲載しています。
制作年、サイズ、所蔵先は、各美術館の記録とWikidataに基づいています。
誤りに気づいたらお知らせください。確認して訂正します。



































































































